場合の数 ─ 「並べる」か「選ぶだけ」かで決まる
場合の数は、公式そのものは単純なのに正答率が伸びない単元です。
原因は一つで、順列と組み合わせのどちらを使うか判断できないことです。逆に言えば、そこさえ見分けられれば計算自体は難しくありません。
判断基準は1つだけ
順番が変わったら、別のものとして数えるか?
- 数える → 並べる(順列)
- 数えない → 選ぶだけ(組み合わせ)
これだけです。
具体例で比べる
5人の中から2人を選ぶ場面を考えます。
「会長と副会長を決める」場合
Aさんが会長でBさんが副会長、という結果と、Bさんが会長でAさんが副会長、という結果は別物です。順番に意味があります。
5 × 4 = 20通り
「代表を2人選ぶ」場合
AさんとBさんが選ばれた、という結果は、選んだ順番が違っても同じです。
5 × 4 ÷ 2 = 10通り
最後に2で割るのは、「AB」と「BA」を二重に数えているからです。並べる数を出してから、重複した分で割る。この順序で理解しておくと、3人選ぶ場合も自然に拡張できます(3人なら ÷ (3×2×1))。
子どもに教えるときのコツ
問題文を読んだら、まず「順番は関係ある?」と聞いてください。 式を書く前にこの一言を挟むだけで、正答率がはっきり変わります。
役職がついたら順列、と覚えるのも実用的です。 会長・副会長、1位・2位、委員長・書記のように役割に区別があるものは順列です。「代表」「当番」のように全員同じ扱いなら組み合わせです。
小さい数で全部書き出させてください。 3人から2人を選ぶくらいなら、AB・AC・BC と実際に書けます。書き出した結果と計算が一致する体験があると、公式を信頼できるようになります。
よくあるつまずき
割るのを忘れる。 組み合わせなのに順列の式で止めてしまう間違いが最も多いです。**「同じ組を何回数えた?」**と聞くのが効きます。
数え上げと計算が混ざる。 「3けたの整数を作る」ような問題では、0が先頭に来られないなどの条件が絡みます。この手の問題は公式一発では解けないので、条件のきつい場所(百の位)から順に決めると整理できます。
「少なくとも1つ」の処理。 これは全体から「1つも当てはまらない場合」を引くのが定石です。正面から数えると場合分けが増えて必ず混乱します。
読んだら、実際に解いてみよう
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