分数のわり算は、なぜひっくり返してかけるのか
「分数のわり算は、ひっくり返してかける」
小6で習うこのルールは、手順としては簡単です。だからこそ、子どもから 「なんで?」 と聞かれて答えに詰まる保護者がとても多い単元でもあります。
ここでは、家庭で説明できる形に絞って整理します。
まず、わり算の意味に戻る
6 ÷ 2 = 3 は「6の中に2がいくつ入るか」です。この意味は分数でも変わりません。
3 ÷ 1/2 は、3の中に 1/2 がいくつ入るか
ピザ3枚を半分ずつに切ったら、何切れになるでしょうか。6切れです。
3 ÷ 1/2 = 6
ここで大事なのは、わったのに答えが大きくなったことです。1より小さい数で割ると答えは大きくなります。この体感を先に持たせておくと、後の計算ミスに自分で気づけるようになります。
そして 3 × 2 = 6 と同じ答えです。÷1/2 と ×2 が同じ結果になることが、ここで見えます。
なぜ同じになるのか
もう少し踏み込むと、こう説明できます。
1/2 で割るというのは「1/2 を1つ分とみたとき、いくつ分か」を聞いています。1/2 が1つ分なら、1 の中には2つ分入ります。だから全体を2倍すればよい。
同じように 2/3 で割る場合を考えます。
- 1/3 で割るなら3倍になる
- でも割るのは 2/3 、つまり 1/3 の2つ分なので、その半分でよい
- したがって 3倍 ÷ 2 = 3/2 倍
÷ 2/3 = × 3/2
分母と分子が入れ替わりました。これが「ひっくり返す」の正体です。
子どもに教えるときのコツ
まず「1/2 で割ると答えはどうなる?」と予想させてください。 「小さくなる」と答える子がほとんどです。そこで実際に計算して大きくなることを見せると、印象に残ります。
説明を1回で理解させようとしないでください。 この理屈は小6にはかなり抽象的です。手順は使えるようにしておいて、理由は折に触れて繰り返すくらいでちょうどよいです。「なんで?」と聞いてきた時点で、その子は考えています。
図は 1/2 までで十分です。 2/3 を図で描こうとすると複雑になり、かえって混乱します。簡単な例で納得させ、あとは式の形で拡張するのが現実的です。
よくあるつまずき
かけ算のときまでひっくり返す。 2/3 × 3/4 でもひっくり返してしまう間違いは非常に多いです。わり算のときだけと明確に区別させてください。
帯分数のまま計算する。 1 1/2 ÷ 2/3 のような問題では、先に仮分数 3/2 に直す必要があります。ここを飛ばす子が多いので、帯分数を見たらまず仮分数とルール化すると安定します。
約分を最後にまとめてやろうとする。 かける前に約分したほうが数字が小さくなり、計算ミスが減ります。「かける前に消せるものを探す」を習慣にしてください。
読んだら、実際に解いてみよう
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