過不足算 ─ 「余りと不足の差」が全部を教えてくれる
過不足算は、問題文が長くて状況がつかみにくく、それだけで敬遠されがちな単元です。
しかし構造はとても単純で、差に注目するだけで解けます。
どういう問題か
何人かの子どもにあめを配ります。1人に4個ずつ配ると15個余り、1人に6個ずつ配ると5個足りません。子どもは何人いますか。
配る個数を変えたら、余ったり足りなくなったりした。この形が過不足算です。
考え方:2つの配り方の「差」を見る
1. 配る量の差
1人あたり4個から6個に増やしました。1人につき2個多く必要になります。
6 - 4 = 2個(1人あたりの差)
2. 全体で必要になった量の差
最初は15個余っていたのに、次は5個足りなくなりました。この状況の変化分が、余分に必要になったあめの総数です。
15 + 5 = 20個(全体の差)
ここが最大のポイントです。 余りと不足は、足します。「余っていた15個を使い切り、さらに5個足りなくなった」のだから、合計20個ぶん多く使ったことになります。
3. 人数を出す
1人あたり2個多く必要で、全体では20個多く必要。ならば人数は、
20 ÷ 2 = 10人
4. あめの数を確かめる
4 × 10 + 15 = 55個
6 × 10 - 5 = 55個 ✓
足すのか引くのかで迷ったら
- 余り と 不足 → たす(15 + 5 = 20)
- 余り と 余り → ひく(例:15個余りと3個余りなら 15 - 3 = 12)
- 不足 と 不足 → ひく
理由は「基準からどれだけ動いたか」です。余りと不足は反対方向なので合計が動いた量になり、同じ向きどうしなら差が動いた量になります。
暗記させず、毎回「どっち向き?」と考えさせてください。 ここを丸暗記した子は、余り同士の問題で必ず間違えます。
子どもに教えるときのコツ
「1人あたりいくつ増えた?」「全体でいくつ増えた?」の2つだけ聞いてください。 この2問に答えられれば、あとは割り算するだけです。
必ず確かめ算をさせてください。 2通りの配り方で同じ総数になるかを見れば、正誤がその場でわかります。答え合わせを待たずに自分で検証できる、数少ない単元です。
線分図は補助にとどめてください。 描けると理解は深まりますが、描くこと自体が目的になると時間を失います。差の2つが出せるなら図は不要です。
姿を変えた出題に注意
過不足算は、あめ以外でも出ます。
- 長いすに座る問題(1脚に何人座るか)
- 部屋に分ける問題
- お金を出し合う問題
長いす1脚に4人ずつ座ると15人が座れず、6人ずつ座ると5人分の空きができる。
言い回しは変わっても、1脚あたりの差と全体の差という構造は同じです。「座れない15人」が不足、「空き5人分」が余りにあたります。
読んだら、実際に解いてみよう
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