トクマル算数

つるかめ算とは ─ 「まず全部そろえてみる」という考え方

2026-08-25 更新 ・ 保護者向け

つるかめ算は、中学受験の算数で最初につまずきやすい単元のひとつです。

やっかいなのは、保護者自身が習っていないことです。方程式を使えば x + y = 82x + 4y = 26 と置いて解けますが、小学生は方程式を習っていません。だからといって「とりあえず面積図を描きなさい」と教えると、図の意味がわからないまま線を引くだけになりがちです。

ここでは、方程式にも面積図にも頼らない、いちばん素直な考え方を説明します。

どういう問題か

つるとかめが合わせて8匹います。足の数は合計26本です。つるとかめはそれぞれ何匹でしょう。

つるの足は2本、かめの足は4本。頭の数と足の数がわかっていて、それぞれの数を求める問題です。

考え方:まず全部つるだと思ってみる

つるかめ算の本質は、いったん全部を片方にそろえて、ずれた分を調整することです。

1. 全部つるだと仮定する

8匹が全部つるだったら、足は何本でしょうか。

2本 × 8匹 = 16本

2. 実際との差を見る

実際の足は26本です。仮定より足りません。

26本 − 16本 = 10本

10本足りない、ということは、つるだと思っていた中に、足がもっと多い生き物が混ざっているということです。

3. 1匹入れ替えると何本増えるか考える

つる1匹をかめ1匹に入れ替えると、足は2本から4本になります。つまり1匹入れ替えるごとに2本ずつ増えます

4本 − 2本 = 2本

4. 何匹入れ替えればよいか

10本足りなくて、1匹入れ替えるごとに2本増えるのだから、

10本 ÷ 2本 = 5匹

かめが5匹、残りのつるが3匹です。

5. 確かめる

つる3匹 → 2 × 3 = 6本
かめ5匹 → 4 × 5 = 20本
合計 26本 ✓  頭の数 3 + 5 = 8匹 ✓

子どもに教えるときのコツ

「もし全部○○だったら?」から始めてください。 これがつるかめ算の入り口です。式を覚えさせようとすると、少し形が変わっただけで解けなくなります。

差が出た理由を言葉で言わせてください。 「10本足りないのはなぜ?」と聞いて、「かめが混ざっているから」と答えられれば、その子は理解しています。ここが答えられないまま式だけ書けている場合は、次の問題で必ず崩れます。

わざと逆から解かせるのも有効です。 「全部かめだと思ったらどうなる?」とやってみると、今度は足が多すぎることに気づきます。どちらから始めても同じ答えになると体験できると、手順ではなく考え方として身につきます。

よくあるつまずき

「10 ÷ 2 = 5」が何の数なのかわからなくなる。 これは非常に多いです。割り算をした結果が「入れ替えた匹数」であることを、毎回口に出させてください。数字だけを追うと、答えがつるの数なのかかめの数なのか分からなくなります。

最後にどちらを答えるか取り違える。 「全部つると仮定した」なら、出てくるのはかめの数です。仮定した側とは逆が出ます。確かめ算を必ずセットにすると防げます。

足の数が同じ設定に混乱する。 実際の入試では、つるとかめではなく「50円切手と80円切手」「大人と子どもの入場料」など、いろいろな姿で出ます。2種類のものがあって、個数の合計と金額(数量)の合計がわかっているなら、それは全部つるかめ算です。

面積図はいつ教えるか

面積図は、この考え方が身についた後で構いません。

面積図は「なぜそうなるか」を説明する道具であって、解き方そのものではありません。理解の順序としては、まず言葉で説明できるようになり、その後で図に整理すると速く解けるようになる、という流れが自然です。図から入ると、意味のわからない長方形を描く作業になってしまいます。

読んだら、実際に解いてみよう

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