トクマル算数

点の移動とグラフ ─ 面積の変化を「区間」で切る

2026-09-20 更新 ・ 保護者向け

長方形の辺の上を点が動き、その面積の変化をグラフで問う。難関校の算数では定番の形式です。

複雑に見えますが、やることは「区間で切る」だけです。ここを押さえれば、図形が変わっても点が増えても対応できます。

例題

A B C D 6cm 10cm P 毎秒2cm で B→C→D→A
点Pは B を出発し、毎秒 2cm で C → D → A と辺の上を進む

たて 10cm、よこ 6cm の長方形 ABCD があります。点 P は B を出発し、毎秒 2cm の速さで辺の上を C → D → A の順に進みます。三角形 ABP の面積は、出発してからの時間とともにどう変わりますか。

区間で切る

点が角を曲がるたびに、面積の変わり方が変わります。だから角を曲がる時刻で区間を分けます。

三角形 ABP の面積は AB × 高さ ÷ 2 で、AB は 6cm で固定です。つまり高さ(P が AB から何 cm 離れているか)だけを追えばよいことになります。

区間1:P が B から C へ(0〜5秒)

BC は 10cm、毎秒 2cm なので 5 秒かかります。高さは P が上がるにつれて増えていきます。

高さ = 2 × (時間)
面積 = 6 × 2 × 時間 ÷ 2 = 6 × 時間

5 秒後に 30cm² になります。面積はまっすぐ増えます。

区間2:P が C から D へ(5〜8秒)

CD は 6cm なので 3 秒かかります。この間、P は AB と平行に動くので、高さは 10cm のまま変わりません。

面積 = 6 × 10 ÷ 2 = 30cm²(ずっと同じ)

ここが最大のポイントです。点は動いているのに面積は変わりません。 グラフでは水平になります。

区間3:P が D から A へ(8〜13秒)

DA は 10cm なので 5 秒。高さは減っていき、13 秒後に 0 になります。面積はまっすぐ減ります。

グラフにするとこうなります

面積(cm²) 時間(秒) 0 20 30 0 5 8 13 増える 変わらない 減る
三角形 ABP の面積の変化。角を曲がる 5 秒・8 秒で折れ曲がる

台形の形になりました。折れ曲がっている時刻が、点が角を曲がった時刻です。

子どもに教えるときのコツ

何が変わって何が変わらないかを、先に言わせてください。 この問題なら「底辺 AB は 6cm でずっと変わらない、高さだけ変わる」。ここが言えれば、あとは高さを追うだけの問題になります。

角を曲がる時刻を先に全部出させてください。 5秒、8秒、13秒。区間の切れ目が分かってから計算に入ると、迷いがなくなります。先に地図を描いてから歩き出すイメージです。

水平になる区間に気づけるかが分かれ目です。 「点は動いているのに面積が変わらない」場面は直感に反するので、実際に図の上で P を指でなぞらせて確認させてください。ここを理解している子は、グラフを見ただけで図形の形を逆算できるようになります。

逆向きの出題に注意

難関校では、グラフを先に見せて図形を当てさせる出題がよくあります。

グラフの折れ曲がりの回数と、図形の辺の数が対応しています。グラフは図形の情報をそのまま持っているという見方ができると、逆向きの問題も同じ手順で解けます。

よくあるつまずき

区間の境目の時刻を出し忘れる。 最初に全部出しておけば防げます。

「高さ」を取り違える。 三角形の高さは、底辺からの垂直距離です。P が斜めに動く問題では、辺に沿った距離と高さが別物になります。

単位時間あたりの変化を求める問題。 「1秒あたり何 cm² 増えるか」はグラフの傾きです。速さの問題と同じ読み方をします(ダイヤグラムの記事も参考にしてください)。

読んだら、実際に解いてみよう

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